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ほとんどが有効利用されず、廃棄処分されているカキ殻がなんと耐震補強に!近畿大学工学部の森村教授が開発した技術です。カキに含まれるカルシウムがまさかそんな作用があるとは!

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この技術の解説

食用である牡蠣及び貝類の貝殻の多くは廃棄物として海あるいは河川に捨てられており、海や河川の汚れや悪臭による地域環境汚染の原因になっている。しかし、貝殻には多くのカルシウムを含んでおり、資源として有効活用が望まれていた。しかし、自然界から得られるカルシウムには重金属等などが含まれており、それらを分離しカルシウムのみを抽出することは難しく、解決しなければならない問題であった。そこで、酸性水溶液中に溶け込んだ2価のカルシウムイオンを調製し、不純物を取り除くことができ、しかも、無色透明のパワークリーン水が得られる製造方法を開発した。このパワークリーン水の用途としては、墓石、車、浴室などの黴や水垢なとの頑固な汚れを落とす効果がある。また、カルシウムイオンに成り易いことから、コンクリートやモルタル等に加えることにより、ひび割れの基点となりやすい空隙が小さくなると同時に減少した結果が得られたことから、コンクリートの曲げ強度及び歪度が高くなった。この性質を生かし、ひび割れに対して従来は樹脂などで埋めていた補修ではできなかった鉄筋の錆び防止も可能となり、既存建築物の一体化した補強が可能となる。








当初、牡蠣殻を乳鉢で砕き、ボールミルによる粉砕で微粉末化を行なった後、セメントに1~20%程度混入させたモルタルをビニールコップに作り、鉄柱を立てて屋外に一年間放置していた。翌年の3月に大学修了生が屋外に放置していたモルタルを思い出して、コンクリートを砕いて鉄柱の様子を見ると、コンクリート内部の鉄はまったく錆びていなかった。

その後直ちに、現在の共同研究者の一人で外壁の耐震性などを研究している建築学科・構造工学研究室の森村毅教授に一年前に作ったモルタルの強度を測定してもらったところ、通常のモルタルよりも引っ張り強度が高く、しかも、コンクリートのpHも高いことが分かった。これがきっかけとなり、より専門的な研究室でのカルシウムの利用についての研究開発が始まった。また、台風シーズンになると西日本の電柱がよく倒れることが報道されたことがきっかけとなり、電柱のコンクリートへの配合も考え、製造メーカの工場見学にも出かけた。製造メーカではローリングによる電柱の製造が行なわれていたので、微粉末化したカルシウムを投入した電柱を試作したが、カルシウムがうまく拡散されず溶け込んだカルシウムも遠心により外部に放出されてしまい、目的の電柱ができなかった。また、別の問題でトンネルの内壁の剥離が問題となり、このイオン化カルシウムが利用できるのではないかと考え、いろいろなコンクリート調合条件を検討してもらうこととなり、その成果は公知の特許(公開番号:2007-061805)となり現在に至っている。


●発明者は、
近畿大学工学部教授 野村 正人
同教授 森村 毅








 

この技術の開発元
name(開発元名) 近畿大学工学部 広島キャンパス
add(住所) 広島県東広島市高屋うめの辺1番
web(ウェブサイト) http://www.hiro.kindai.ac.jp

近畿大学工学部 広島キャンパス

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